働き方改革「生産性向上マネジメント(管理職編)」③

今回は、管理職向けの「生産性向上マネジメント」③として、「前例にとらわれず、無駄な作業を作らない」についてお話ししたいと思います。


前例にとらわれず、無駄な作業を作らない。効率化を図る。

「やめるもの」「前倒しする/遅らせるもの」「自分でやるもの」の決断をする。


「仕事の目的を常に意識する」

企業の中にあって、全ての仕事には目的があるはずです。この仕事にはどんな目的があるのかを常に意識することによって、その目的にあった方法で仕事を行うことができ、今までのその方法が正しかったのか、他に方法は無いのか、そもそもその仕事は必要なのか、そういった思考が働きます。


企業経営には目標があり、その目標に向かって、各部門、各課において、それぞれに課せられた課題を達成するために各人が仕事をしています。しかし目標に対する課題はどうしても毎年同じような傾向になりがちで、その業務もルーチン化されています。決してルーチン化が悪いと言っているわけではなく、ルーチン化することによって効率化が図れることは利点なのですが、問題なのは、それを今までのルールだからとして避けてしまうことです。これまで当たり前だと思われていた仕事やその方法が、時によっては、現在の方法よりも遅れていたり、若しくは、仕事の順位を早める必要があったり、或いは、その仕事自体が必要でなかったりすることもあり得ます。


例えば、ある仕事のために部下に作業を依頼する際、部下から、その仕事の目的や方法、必要性について問われた場合、どのように答えますか?


その仕事を実際に行う部下が、「仕事の目的を常に意識」して遂行するためには、仕事の依頼者である管理者としての姿勢も重要になります。


具体的には、

・目的に対して、本当に必要な仕事とは何かを考える

・仕事の作業やその配分を部下任せにせず、目的を説明する

・独りよがりにならず、部下からの提案を受け入れる姿勢を持つ


管理者として、チームの課題に対して、本当に必要な仕事だけを抽出し、個々の能力等に応じた業務分担により、仕事を部下に割り振りします。その時に大切なことは、仕事の作業やその配分を部下任せにせず、その目的を丁寧に説明することです。


基本的に、作業は、部下の自主性に任せるのですが、仕事の理由を明確にすることにより、実際に行う部下の意見や発想を引き出すことができます。そうすることによって、チームとして、本当に無駄な仕事を省くことが可能になり、部下としても、自主的に考える力が付くと同時に、やりがいをもって仕事に取り組むことができます。

その結果、管理者として、仕事について「やめるもの」「前倒しする/遅らせるもの」「自分でやるもの」を決断でき、最終的にチームとしての仕事を効率的に進めることができます。


ちょっとしたコツ集

・課内会議において最初から会議概要をあらかじめ課長が起こし、会議ではプロジェクターに映して補足事項は口頭で説明。その後、メールで会議概要が送られるので、必要に応じて補足事項を追記して係内に共有するというフローにより会議も短く終わり、手でメモをとる必要も無く効率的。

・経緯や現場を知らない上からの指示を自分で一度止めて整理し、見立て、見通しを示したら、後は部下に任せてくれるのでスムーズに作業が進む。


いかがでしたか?次回は「身近な生産性向上策(一般社員編)」④「仕事の指示が不明瞭な時は、方向性やイメージをすぐ相談」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。


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