働き方改革「生産性向上マネジメント(管理職編)」⑦

今回は、管理職向けの「生産性向上マネジメント」⑦として、「上司から能動的に話しかける。相談しやすい環境(機会、雰囲気、態度)をつくる。」についてお話ししたいと思います。

部下や後輩からのホウレンソウが遅い。いつも注意しているのに、ぎりぎりになって問題が発覚する――。職場ではよくあるトラブルかと思います。でも、はたして、ホウレンソウが遅いのは、部下や後輩だけの原因なのでしょうか。

部下や後輩は、どうしても上司や先輩に対して気後れしてしまうという心理が働いてしまいがちです。依頼内容を確認できずに了解してしまい、結果としてホウレンソウが遅くなるという問題は、実はここに原因があるとうのは少なくありません。

知らず知らずのうちに“オーラ”を出している。

眉間にしわを寄せ、画面を凝視している様子を見たらどうでしょう。周囲の人は「この人、集中しているな、忙しそうだな」と感じることでしょう。こんな様子を見たら、なかなか声を掛けにくいものです。この表情やしぐさが“オーラ”として知らず知らずのうちにバリアを張ってしまっているのです。

威圧感は禁物

「口だけ。」といわれるように、時に表情やしぐさは、言葉そのものよりも相手に与える影響が大きい場合があります。せっかく言葉で聞く姿勢を示しても、イライラしながら「忙しいんだけど。」みたいな表情をしていると、部下や後輩は萎縮してしまい、きちんとしたホウレンソウをすることができません。

もちろん本当に忙しいときはあります。それでも、忙しいときは笑顔で「ごめん、今は手が離せないから後でも大丈夫?急ぎなら今聞くけど。」と、言葉に表情やしぐさを添えて相手に伝えることで、話しかえられやすい雰囲気が整います。

以上のような意識の積み重ねが、後輩や部下にとって遠慮なくホウレンソウができる環境づくりに役立ちます。気を遣うのが嫌だと面倒に感じるかも知れませんが、風通しの良い職場環境は、結果的に自分の仕事のためにもなります。そして、特に少しでも思い当たる節がある方は、ぜひ、意識してみてください。

ちょっとしたコツ集

・課長から話しかける。週1のショートミーティングを実施。

・決まった時間を相談タイムとする。忙しいときは、手があくタイミングを明示。

・自分が今どのようなタスクを抱えているのか、部下に対しても明らかにする(朝メールの活用等)。

・ふらっと 部長室から出てきて部内を歩き回り、明るく雑談などを交えつつ社員に話しかけながら、自然と部内の様子を見ている。その場で短いことは伝えられる(明日○○の相談に行きます!)し、部長を身近に感じられ、相談する心理的ハードルが低くなった。

・課内全職員と面談を行い、それぞれの状況を把握して、仕事のアドバイスをくれた。直属の上司には相談しづらいことについても相談できてよかった。

・効率的に課内の仕事が進められるよう業務の進め方について提案している。また、課内職員に対して自ら声掛けを行い、労いとともに今の仕事の状況等を聞き把握している。

・課長が、課員全員と1日1回は話す(少なくとも1週間に1回)ことで、課員の健康状況や業務の進捗状況を把握していた。

・課長が課内フリートーキングを開催してくれて、課内での情報交換や課長との意見交換が活発になった。

いかがでしたか?次回は「働き方改革の道も一歩から」①「働き方に対する意識が変わったきっかけを教えてください!」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。

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