働き方改革「生産性向上マネジメント(管理職編)」⑩
'2019.12.16
今回は、管理職向けの「生産性向上マネジメント」⑩として、「みんなのやる気をアップさせる!」についてお話ししたいと思います。
業務の生産性の品質の向上のためには、スキルや能力の向上もさることながら、多くは本人の「やる気」が結果を左右することがあります。
そうかといって「やる気を出して頑張れ!」とただ指示して出るのなら苦労はありません。むしろ人に言われてやらされるよりも、自分の意思で能動的に取り組んだ方が全然結果が違うなんてことはよくあることではないでしょうか。
そこで、どうすれば「みんなのやる気を引き出せるのか」について、組織をマネジメントする管理職として、部下に仕事を依頼する際の5つのポイントをご紹介します。
1.組織としての仕事の全体像を説明しているか
よく自分の仕事は把握しているけど、組織全体で何をやっているかは理解されていないことがあります。課員一人ひとりが横縦のつながりや仕事の経緯など、その全体像がわかっていればモチベーションとなり、良い提案が生まれるかもしれません。
2.作業ではなく仕事を任せているか
業務を言われたとおりにやってというのは「作業」です。もちろん作業化は効率化には欠かせませんが、そればかりでは、人のモチベーションは上がりません。内容によっては、依頼は業務のみにし、内容は本人主導で、それをどのようにして完成させるかを、考えて取り組む「仕事」を任せることも必要です。
3.その仕事の目的を示しているか
どんな仕事にも目的と理由があります。その目的を成し遂げる意義や、目指すゴールやビジョンの存在、それらが課員一人ひとりに共感されるような内容でなくしては、仕事への工夫はおろか、やる気を出すことも困難になります。
4.その仕事を評価しているか
やっても手応えのない仕事に、やる気は出るでしょうか。どんな仕事でも、いつでも人から見られたり評価されることで、業務への実感が湧き、その成否によって喜びや頑張りに繋がり、またそれが、次へのモチベーションとなっていきます。
5.成長が実感できる仕事か
どれだけ意義のある仕事でも、簡単すぎて退屈であったり、若しくは難易度が高すぎて結果が出ないと、どちらも自身で納得することができず、やがてやる気もなくなっていくことになります。そのため各人の能力と経験値に見合った仕事を、段階的に依頼するとともに、時折見直せるような工夫も必要です。
組織にとって、社員一人ひとりの「やる気」という資源は、企業の業績向上にはとても重要です。モチベーションは、報酬や家族、仕事内容など、人によって異なっても、組織の中で仕事をする上では、いかに各人の「やる気」という資源を有効活用し、結果に結び付けるかを考えていかなければなりません。
例え、簡単な仕事でも、やる気をもってするとしないとでは、スピードも全然違いますし、そして、仕事を楽しくできれば、自ずと結果も変わってきます。
そのためには、組織としては、少なくとも「やる気」を失わせないような仕組みを構築するとともに、管理職としては、上記の5つのポイントを参考に、課員をサポートしていくことが重要だと考えます。
ちょっとしたコツ集
・人事異動の際などに、労いの言葉や本人に期待する役割などを直接伝える。
・部や課の仕事の意義を前向きに語る。
・モチベーションアップ、勉強できる雰囲気を作る。視察には若者も連れて行き、現場を見る機会を与える。
・異例の部内異動の際、部長室に呼んでくれ、原課での作業の労いと、次の部署についての言葉を掛けてくれて嬉しかった。
・自分の読んだ本や関心事項について課内会議の場などで紹介してくれるので、勉強になる。業務上関係する書籍の情報なども広く共有してくれるのでありがたかった。
いかがでしたか?次回は、働き方改革「生産性向上マネジメント」番外編①「その他、理想のマネジメントたち」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。
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